「ん????この引きずった様な傷は・・・・あっちに・・・・ここは~・・・・視聴覚室みたいな部屋か~・・・・」
ステージを調べていると、何かを引きずったかのような傷跡がありその線を辿っていくと中に部屋を発見する。
「いったい、この部屋は・・・・ん???・・・・・・・・・・・・・こっ、この資料は!!なんだ?この画像は・・・・!!!!!」
ステージの横で発見した部屋を捜査していた隊長が色々な物を発見していく。
!!!!!
「なんだ・・・・これは・・・・」
なにやら、オークションの取引書類のコピーが裁断されずに一部分が残っていた。
「この金額は・・・」
このオークションに毎回付けられていた金額に驚いた。そう、金額にして毎回数千万の落札金額で他には金額の横に番号が・・・そして、他を調べると、顧客の資料が・・・
「こっ、これは!!」
すると突然、その部屋に設置してある電話がなった。
プルルルル、プルルルル・・・・・
なんだろうと受話器を取ると、
「初めまして、私、伊集院と申します。本日はわざわざこちらに出向いていただき・・・・
ま~いいわ、本題に入らせてもらうわ!!今、あなたの部下をこちらで預からせてもらっているの?どういう意味かお分かりかしら?」
「いや、分からないね!!それに、証拠は?悪いが、言葉だけでは信用しないんでね!!」
「あら、そうわよね~だったら、まず待ち合わせの場所を見ていれば?」
そう言われ、集合場所に目を向けると、そこには、隊員たちが身に着けていた装備品だけが置いてあった!!
「おい!!これはいったい!!部下達はどこに!!」
「ま~、慌てないで聞いて下さいね。ふふふ、そこに置いてあるTVモニターの電源を入れてもらえるかしら。」
「ああ、・・・・今入れた・・・」
「そう、だったら少しの間これを見て楽しんでくださるかしら?」
そう言い、ある男性が強制的に女にされ、最後には何だかの薬を打たれ性的快楽に飲み込まれて、その後は、このホールでオークションの商品として出品・・・・
その一部始終の内容のビデオが流された。
「・・・・・・」
「どうだったかしら?気に入ってもらえたかしら?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あら、言葉が出ないぐらい感動的なショーだったかしら?」
「・・・・・・こんな事があってたまるか・・・・・・おい!!あの後・・・あの後の・・・・彼?は・・・・」
「ふふ、そんなに続きが見たいのかしら?だったらあなた自身が経験して見る事も出来るわよ!!・・・・ふふふ、冗談はそこまでにして、彼ではなくて彼女なの!!注意して下さいね・・・・・そうね~今頃彼女は幸せにしていると思うわ!!そこに置いてあった資料を見たでしょ?そう、13番の子よ!!」
そう言われ、先程の金額の入った資料を見ると、そこには金額と落札者の氏名と居住地がが・・・
「まっ・・・まさか海外に・・・・・」
「ええ~そうよ!!彼女も今頃は相当喜んでいるはずよ。」
「なんて馬鹿な話なんだ!!こんな事あるはずが無い!!・・・もういい、切るぞ!!」
「お待ち!!・・・・・ふふ、なら、この状況はどうかしら?もう一度モニターを見ご覧なさい!!」
(つづく)
ホールでは、各隊員が色々な場所を捜査していた。
「ん???ここに階段が・・・ん???誰かいるのか???」
階段を上ろうとした時、目の前に人影が見え、小銃を構えようと・・・
パッシュ!!
「クッ!!なんだ・・・これは・・・?」
防弾ベストの隙間に麻酔銃の弾が刺さっており、すぐに引き抜き反撃に移ろうと銃口を向けた・・・・
「お前達は何も・・・・」
バタッ!!
「ふ~・・・驚いた~・・・効かないかと思ったじゃない・・・・でも何故?これ即効性のある麻酔よね?・・・・これは直ぐに中尉に報告しないと・・・・」
ミルダ中尉の小隊の隊員が少し冷や汗を掻きながら無線で連絡をしようとしている。
別の場所では、
「この部屋は・・・更衣室???」
ロッカールームを奥へ進んでいくと、突然後ろの方で扉が開く音が!!
ギィ~~~~
振り返りその場を確認しに行く。
「誰だ!!・・・・・ふ~・・・なんだ・・・扉が閉まってなかっただけかよ~・・・・脅かすなよ~・・・本当は俺、こう言うの苦手なんだよな~・・・・」
ロッカーの戸を閉め、捜査を開始しようとした瞬間!!
別のロッカーが開き・・・・
パッシュ!!
「残念!!こっちが正解よ!!」
麻酔銃を片手にロッカーから出てくる彩少尉。
「くっ!!痛って~・・・・ん????何だこれは・・・・」
「えっ!!何で?効かないの?もしかして外した???」
即効性のある麻酔銃で撃ったはずなのに、手ごたえもあったはずなのに・・・・倒れない隊員を見て驚く彩少尉だった。
「少し気を抜いたか・・・・何故?麻酔銃で攻撃している・・・・・捕獲でも・・・す・・る・・・・・」
バタッ!!
撃たれると思った瞬間、麻酔が効き倒れ他のは良かったが、心臓が今でも踊っていた・・・・そして、今までの隊員と何か装備品が違うことに気が付いた。
「ふ~・・・危なかった~・・・・でも何で?効きが弱くなった・・・これ古いのかな・・・・・・・・ん????何着てるの・・・・これは~・・・・ああ!!そうか~これを着てたんだ・・・だったら効きが弱いのかもね!!でも、これは暑苦しそうね・・・・・これは報告しないと!!」
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
[何だか嫌な雰囲気だな~・・・こう言う場所に何かありそうなんだよな~・・・あ~早く帰って一杯・・・・ん?・・・あれは~なんだ・・・?」
気になった場所を見に行こうと・・・・
シュ~~~~
「うっ!!くっ!!何をする!!うっ!!やめ・・」
スプレーを吹きかけられ、その場に倒れこむ隊員。
「もう少しを警戒しなさい!!ふふふ、これからは私が鍛えてあげるわ!!可愛い姿になってね・・・・これも運んでおいて!!」
ミルダ中尉が部下に伝え運ばせた。
(つづく)
(第一小隊、捕獲)
第一小隊では・・・・
一人の隊員が、建物の窓ガラスを切り取り施錠を開け進入する。
そして、他の隊員の侵入を容易にする為、扉のロックを破壊し待機する。
外側ではロックの破壊を確認後、すばやく進入し中にいた隊員と合流する。
第一小隊の任務は、最下層にあるフロアーの偵察及び今までの犯行に繋がる物的証拠の確保、犯人と思われる伊集院を捕獲する事。
なお、万が一危険と判断する物を発見した場合は、その場で破壊することも任務内容に入っていた。
その為、彼らが向かう先は、まずは最下層になっていた。
小銃を構え順に進んでいく隊員達、廊下を進み階段を下る、そしてまた廊下・・・・そしてまた階段・・・・
何度か繰り返す内に、長い廊下のある階になった。
よく確認すると、普通の建物には存在しない物が発見された。
「隊長、全てのトラップを解除するには時間がかかりますので、破壊して行きますか?」
「いや、まずは最下層へ行くのが先決だ!!ただ生きた警報センサーだけは破壊していく!あの配置だと後々厄介になるからな・・・じゃあ援護してくれ!!」
「了解!!」
小銃からナイフに持ち替え、後方援護を任せセンサーの死角へ飛び込みすかさずセンサー部分を一気に・・・そして、もう一つ、また一つと・・・警報センサーをすぐに復旧されない様に、破壊していく。そしてどこかのセンサー一つを引っこ抜いてきたのか、手にし・・・
「こんな警報センサー見たことあるか?・・・しかも設置の位置がおかしいような・・・・」
隊員たちも首をかしげ考え込む。
「そっか~・・・・やっぱ~分からんよな~・・・まっ!いいか・・・じゃあ、先の階段へ行くぞ!!」
と言い、無造作にセンサーを投げ捨てた。
ワイヤーとラップに気をつけながら、ゆっくり廊下を進んでいく。
突入する前にライフラインをカットしたのだが、先程から所々で電源が生き返ってきていた。その証拠に、隠しカメラが稼動し始めて、他には赤外線センサーまでもが・・・
何度か階段と廊下を繰り返していくうちに、今まで見たことのない大きな扉を発見した。
扉を少しあけ内視鏡を使い中を確認する。
?????
「なんだ?ここは・・・・」
だだっ広いホールにステージがあるだけの部屋がそこにはあった。
用心しながら、ゆっくりと扉をこじ開ける。
中に入り確認すると、フロアー全体がホールになっているらしく物凄い人数がステージを見ることが出来るようになっていた。
「一体何に使うのでしょうか・・・・」
「さぁーな・・・俺が造った訳じゃ~ないしな~・・・何か情報となる物は無いか各人分かれて確認!!10分後この入り口で集合!!」
「了解」
各隊員が別れ捜索に入る。しかしここまで来るのにかなりの体力や神経をすり減らし疲労が溜まりつつあるこの状況下で、この選択が後々の小隊の運命を変えてしまうとは思いもよらなかっただろう。
伊集院の部屋では、このホール内の状況をモニターしていた。
「やっと来たわね!!ミルダと彩に連絡して頂戴!!ふふふ、あなたのお友達がまた増えるわよ!!嬉しいでしょ?これから忙しくなるわよ!!」
ひっつめ髪のエステサロンのユニホームみたいな服装で、玉の様なイヤリングを付けたメイドに伝え、その場を去っていく伊集院
(つづく)
仕方がない・・・・
隊長のいる第一小隊は俺達とは別格だから大丈夫だろう・・・・そう、大丈夫だ・・・・
そう自分にいい聞かせ、答えはじめた。
「わっ、分かった・・・・今度は正直に言う!!・・・・多分だが、第一小隊・・・・ナイフでそこまでの事が出来る人は・・・・・・・あの隊長しかいない・・・・・・・・・。答えたぞ!!で、部下はどうなんだ!!生きているんだろうな!!答えろ!!」
必死に部下の生存を知ろうとする。
「へ~こんな事できる人物がいるんだ~・・・・へぇ~・・・この国ってほんといい物プレゼントしてくれわね~・・・・あ、そうそう答えね!!あなたの部下はね、死なれると困るから、簡単な処置はしてあるわよ!!今は、地下にある特別ステージにいるわよ!!でも、この先はあなた次第・・・いや、あなた達の隊長さん次第ね!!」
視線を遠くにし、ほんのわずか微笑み答えた彩少尉。
「プレゼント? ステージ?・・・・一体なんの事なんだ!!答えろ!!」
後ろで、何か変な音がした
パシュッ!!
「答え・・・・」
ドサッ・・・・
そのまま意識を失い倒れこみ動かなくなった・・・・・
「い~タイミングじゃないミルダ!!」
「遊びすぎよ!!彩~」
麻酔銃を片手に暗視ゴーグルを上げて言うミルダ中尉。
「大丈夫だって!!ミルダがその麻酔銃で狙っていたの分かってたし!!
さー、これも早いところ運んじゃいましょ!!ふふ、下の方でもお客さんが待ってるし!!」
彩少尉が部下に命令をし、地下へ姿を消した。
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
「でも、あれは・・・ちょっとやりすぎね・・・・・・・・ねえ彩・・・あの後片付け・・・誰がやるの・・・・あたしは嫌だからね・・・・」
「ああ~・・・あれね~・・・・そりゃ~やった本人に決まってるでしょ!!あれだけやったんだから・・・・修理費もしっかり稼いでもらわないといけないし~・・・・・・
ふふふ、そーだ!!メイド服着せてフリフリ下着を強制的に見せながらお掃除させるなんてどう?その姿の映像をDVDにして彼女ら自身が配布する様にするの!勿論そのメイド服でね!!」
「ふふ、それいわね!!で、どんなメイド服にするの?」
「ん~・・・それはね~・・・ふふふ、後のお楽しみよ!!」
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
彼らには一体どんな仕打ちが待っているのだろうか・・・・
そんな事も知らずに、ぐっすりと熟睡している隊員達・・・
(つづく)
廊下の奥の方へ進んで行く彩少尉を見ながら逆転のチャンスを窺っていた。
ふと、部屋に設置してあるモニターに気になる映像が見えた・・・
!!!!
あっ!!あれは・・・・・嘘だ!!嘘だろ・・・・・やはり・・・・・あの5名は・・・・・・駄目だったのか?・・・1・・・・名?さっき1名がなんとか・・・って・・・・まさか・・・・!!
先程の聞こえた会話を思い出し、通信手の状態がきになり銃口を向けられている事も忘れ、上半身を起し廊下の奥で頭を抱えている彩少尉に向かって大きな声で問いかけた。
「おい!!先程の捕獲した相手とは誰なんだ!!答えろ!!1名というのは何の事か?」
こちらの方に振り向き、耳を押さえながらカツ・カツと音をたてながらこっちに歩いてくる彩少尉。
「も~そんな大きな声で言わなくても聞こえてるわよ!!も~耳痛いじゃない!!ほんとにも~!!設備だけじゃなくて私まで傷つける気? ふふっ!!ま~そうなった時はあなたに責任を取ってもらうわ!!」
不敵な笑みをこぼしながら、ある物を手にし質問をした。
「ねえ!これってあなた達がすべてやったの・・・これなんて的確に綺麗にナイフで刺され壊わされてるの・・・・・・ねえ!どうやって見つけて、どうやって壊したの?」
彩少尉の視線が急に突き刺さる様に鋭くなり、壊れた装置を数個手にし、聞く。
?????
我々がここに来て、壊したカメラは数台・・・しかもナイフではなく自分らは小銃で・・・なら・・・・・・出来るのは先にここを通った隊長達しかいない!!ここは自分らがやった事にすれば・・・・・そう思い
「ああ、それか~・・・・そのカメラはすべて我々が壊した、その手にしているカメラも死角があったのでそこから入って刺した!!ただそれだけだ!!答えたから、こっちの質問の答えをしてくれないか?」
自分達以外にこの中にいる事を隠す為、すべて自分らの部隊の責任にすることにしたが・・・
「ふ~ん、そ~なんだ・・・・このカメラも・・・・死角ね~・・・」
手に持っている装置を見ながら手前に出しもう一度聞き直す。
「本当に、あなたがこのカメラを???あの奥にあった装置の事よ?」
「ああ、しつこいぞ!!何度言っても同じだ!!奥にあったカメラも・・・・・
それよりも俺の質問の回答はどうした!!生きているのかどうなんだ!!」
通信手の生存が気になる小隊長、しかも、必死になって下の階にいる隊長達を守ろうとするが、彩少尉は
「さぁ~、生きているのかだって?そんなのし~らない。あなたの言っているのは誰の事かしらね~?正直に答えられないあなたに、こっちも答えると思って?」
と、手にしている装置を目の前に投げ捨てる
「さっき、あなたはこれを奥にあったカメラって言ったわね?これのどこがカメラですって?カメラに見えたとしても、普通はレンズらしき場所を壊すわよね?その傷はピンポイントで中のセンサーのみを破壊しているのよ?」
自分で言った事が全て裏目に出て返す言葉を失い、ただただその装置を見ることしか出来なかった。さらに彩少尉は、
「ふふ、ま~いいわ!!これが何だか教えてあげる!これはね進入を感知する装置なの・・・・私が開発した試作品でね、調子が悪いのかな~って思っていたら・・・・・・まさか・・・・・ね・・・・・あっそうそう、あなたには残念な事だけど、実はねこの装置の反応が切れたのは、あなた達が来るかなり前だったのよ!!その後に来たあなた達がやったって言うのはどういう事かしら?ほんと~は誰がやったのか知っているんでしょ?誰なのか教えてよ~ね~・・・誰なのか答えなければ、あなたの部下はどうなるのかしらね~・・・」
やっぱり部下達は捕まっているみたいだ・・・・このまま答えなければ、部下達が・・・・田山は大丈夫なのか?・・・・しかし、答えれば下にいる隊長達が・・・・こんな時どうすれば・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
(つづく)