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クリスマスプレゼントの裏にあるもの・・・(4)

ウィ~ン・・・ウィ~ン・・・・
ウィ~ン・・・ウィ~ン・・・・
キュイ~ンキュイ~ン・・・
ジジジジジ・・・
ジジジジジ・・・・
キュイ~ン・・・キュイ~ン・・・

メイン回路の電源をONにされ、目覚める・・・
先程と変わって、寝かされていた台が75度に起き上がっていた・・・
(えっ?何で・・・?75度って分かるの?そ、それに・・・なんか身体の感覚が・・・変?あれ?さっきは動かなかった身体が動く・・・)
指先から順に身体を見回す・・・
(何だろう・・・今まで見ていた身体じゃないみたい・・・それに・・・何でこんなに指が細いの?手も小さいし・・・えっ?何?この胸の膨らみは・・・?そ、それに・・・目の前にいる女の子は・・・だれ?何で同じ動きをするの?・・・同じ動き・・・?えっ???も、もしかして・・・こ、これが・・・ぼ・・・僕?)
目の前にいる女性型サイボーグが自分と同じ動きをして驚いている・・・
そう・・・紅一は、女性型サイボーグにすでに改造されていた・・・
「あらあら~・・・もう動かしているのね~?そこまで動かせれるのなら・・・最終調整をしてもいい頃ね!フフフ・・・」
そう言って、横に置いてあった、パーツらしきものをネジで固定したり溶接して・・・
ウィ~ン・・・ウィ~ン・・・・
ウィ~ン・・・ウィ~ン・・・・
キュイ~ンキュイ~ン・・・
ジジジジジ・・・
ジジジジジ・・・・
キュイ~ン・・・キュイ~ン・・・
服の形をしたパーツを付けられ・・・
「フフフ・・・後は・・・これを、インストールすれば・・・」
頭にコードを接続され・・・
(な、何をするの・・・あ・・・あ・・・頭が・・・記憶が・・・・)
「フフフ・・・そうだ・・・最後に良い、お話聞かせてあげる・・・メイ!!来なさい!!」
「ハイ、マスター・・・」
するとメイがこちらに歩いてきた・・・・
(何でメイが?何で?それにマスターって・・・?)
「ふふふ・・・お父さん・・・何で、いなくなったか教えてあげる・・・・」
(お父さん?何で?)
「フフフ・・・私の言う事聞いていればこうならずに済んだのに・・・フフフ・・・メイはね・・・元は・・・お父さんなのよ・・・今の貴女みたいに・・・サイボーグに改造してあげたのよ!」
(えっ?お父さんがメイ?改造?な、なんで・・・?)
「私のやっている研究の邪魔をしたのよ・・・あの日・・・私に言ってきたのよ!もうその研究はやめろって・・・これ以上は黙っていられないって、マスコミに公表するって・・・
そんなことしたら・・・もうこの研究は出来ないどころか、研究所だって閉鎖になるし・・・
私の今までの苦労が水の泡に・・・それに・・・私の妹の事も嗅ぎつけて・・・」
(妹?お母さんの妹?)
「フフフ・・・メイが一番最初のサイボーグだって言われているけど・・・本当は、違うの・・・一番最初にサイボーグになったのは、私の妹なのよ・・・」
(そ、そんな~・・・姉妹まで利用して・・・・)
「フフフ・・・あの当時は、まだ手探りの状態だったから・・・麻酔も効かなくて物凄く暴れたわ・・・それに・・・神経ネットワークも未完成だったから・・・自立型のサイボーグは出来なかったのよ・・・それに・・・サイボーグになってもまだ私の思想に意見して・・・ホント無能な妹だわ!!最終的には脳内にチップを埋め込んで記憶量を増やし、書き換えて今では私の一番の助手になっているわ!ふふふ・・・これから貴女も彼女によって書き換えられるのよ・・・・フフフ・・・あはっ!!あははははははははははははは・・・・」
(そ、そんなのって・・・・)
「フフフ・・・安心しなさい・・・美貴もすぐに改造してあげるからね・・・じゃあ、生まれ変わって頂戴ね、フフフ・・・」
そう言って、後頭部に大きなプラグを差し込んだ・・・
(グハッ!!あ・・・ぎっ!!あ、あたまが・・・あたまが・・・われそう・・・い、痛い・・・あ・・・・あ・・・み、美貴・・・に、にげろ・・・み、み・・・・き・・・・・ア・・・ア・・・テンソウ・・・・アアア・・・デ、データテンソウリツ・・・20パーセント・・・ガハッ!!キ、キエル・・・キエ・・・・ノコリ・・・35パーセント・・・・10パーセント・・・・・・・インストール、カンリョウシマシタ・・・)
次第に、記憶がおかしくなって・・・・
声が変えられ・・・話し方がぎこちなくなって・・・そこからの記憶はもう・・・
「フフフ・・・では、あの箱に入って電源を切りなさい・・・」
「ハイ!!カシコマリマシタ!!ピッ!デンゲンヲ、カットシマス・・・・」
「ふふふ・・・これで良いわ・・・メイ!!梱包しなさい!!」
「ハイ・・・カシコマリマシタ・・・」
木箱の蓋をし、釘を指で押し込み、梱包された・・・


「う~~~遅いな~・・・もう帰ってもいい頃なのに~・・・・なんで~」
母親と兄の帰りが遅いことに心配をする妹の美貴・・・
しかも、いつもいるはずのサポートサイボーグのメイも出かけたなり帰って来ない・・・
「どうしたのよ~・・・何でなの~?メイ~メイ~?どこにいるの~?返事をしてよ~・・・・」
一人寂しく、涙目になりながら家族を探す美貴・・・
すると、遠くの方から一台の車の明かりが・・・
「あっ!!あれは・・・お母さんだ~!!か、帰ってきたんだ~!!」
ほっとして、道路まで出て、出迎える・・・
「あ~!!メイも一緒だったんだ~!!」
「ハイ・・・ホンジツハ・・・テイキテンケンノタメ・・・ケンキュウジョデ・・・メンテナンスヲ・・・ウケニ・・・イッテマイリマシタ・・・」
「あはははは!そ、そうだったんだ~・・・も~心配したんだよ~!!」
目に涙を溜めて指で擦りながら言う・・・
「あれ?お兄ちゃんは?」
車に乗ってきていると思った兄の姿が見つからなかった・・・
「ねえ・・・お兄ちゃんは、どうしたの?まだ帰って来ないの?」
「ハイ・・・シバラクハ・・・」
「えっ?しばらくって?」
「ええ・・・実はね・・・前から決まっていた話だったんだけど・・・お兄ちゃん・・・留学する事になっていたのよ・・・それでね・・・クリスマスプレゼントと言う事で、お母さんが認めてあげたの・・・ふふふ・・・」
「留学?なんで・・・また・・・私には・・・何も・・・言ってなかったし・・・何で・・・何でよ~!!」
「それでね・・・お兄ちゃんが言っていたんだけど・・・美貴ちゃんに言うと寂しがるからって・・・すぐに帰ってくるから・・・・大丈夫よね?」
「グズン・・・グズン・・・な、何で・・・行って来ます!!の一言もなく・・・行っちゃったの?グズン、グズン・・・」
今にも泣きそうな美貴・・・
「その代わり・・・寂しくないように・・・美貴ちゃんの欲しがっていた、お姉ちゃんのサイボーグ・・・クリスマスプレゼントとして用意してきたわよ!」
「ほ、ほんと~!!」
「ええ~・・・ほら・・・メイ・・・箱を持って来て頂戴!」
「ハイ!!カシコマリマシタ・・・」
車の荷台に固定してある大きな縦長の木箱を持ち上げ、家の中に運び込んだ・・・
「わ~い、わ~い!お姉ちゃんだ~お姉ちゃんだ~!!」
喜ぶ妹・・・その姿を見て・・・
[もう少し大きくなったら・・・美貴ちゃんも・・・ね・・・ふふふ・・・・]
怪しい笑みをこぼし、娘を見る母親だった・・・
「ねぇ~開けてい~い?」
「ええ・・・良いわよ~」
「メイ・・・お願い・・・この箱を開けてよ~」
「ハイ、カシコマリマシタ・・・」
ミシミシ・・・ギィィ~~~ギィィ~~~
「わぁ~!!すご~い!!かわいい~!!ねえ~ねえ~どうやったら起動するの~?」
「ふふふ・・・右の耳たぶを触って御覧なさい・・・」
「こう~?」
「ピピピ・・・キドウシマス・・・ショキセッテイヲ・・・シテクダサイ・・・」
「初期設定?」
「ハイ・・・マズハ・・・ナマエヲ・・・ニュウリョク、シテクダサイ・・・」
「名前?」
「ふふふ・・・この子はまだ名前も決まっていないのよ・・・そうね~何かいい名前があるかしら~?」
「ん~・・・名前か~・・・」
「ないのならお母さんが決めてもいいかしら?貴女のお姉ちゃんになるのなら・・・私の子になるのだから・・・」
「うん!良いよ!!」
「フフフ・・・そうね~・・・クレナイってどうかしら?」
「くれない?」
「ええ・・・そうよ・・・お兄ちゃんの変わりに、お姉ちゃんが来たんですもの・・・だったら・・・お兄ちゃんの名前を取って・・・」
「紅か~・・・フフフ・・・なんだか美人な名前ね!」
「設定・・・名前・・・クレナイ・・・」
「クレナイ・・・ニュウリョクシマシタ・・・」
「クレナイハ・・・ミキサマノ、アネデ・・・ヨロシイデショウカ・・・?」
「うん!良いよ!」
「カシコマリマシタ・・・ニュウリョク・・・イタシマシタ・・・」
「ふふふ・・・これからよろしくね!クレナイお姉ちゃん!」
「ハイ・・・ヨロシク、オネガイシマス、ミキサマ・・・・」
「も~ダメダメ!!お姉ちゃんなんだから~私の事は、美貴で良いの!!」
「ミ、ミキ・・・ピーーーーーエラー・・・ミキサマ・・・」
「も~ぉ~!!お母さん!!出来ないの~?」
「ふふふ・・・仕方ないわね~・・・」
ピッピッピッ!!
「これで良いわよ!!」
「ミキ・・・イッショニ・・・クリスマスケーキヲ・・・ツクリマショウ・・・」
「うん!!」

この時美貴は、母親が後ろで、不気味な笑みをしている事に気が付かなかった・・・
いったい、どんな黒い野望を持っているのだろうか・・・?

数年後・・・研究所内で働く従業員は、全サイボーグになっており・・・
サイボーグが一体増える事に、従業員が行方不明になっているが・・・捜査が難航している様だ・・・
(行方不明になる従業員は、内部告発しようとしている従業員、会社外で、会社の悪を言っている・・・)
捜査官にも犠牲者が出ているのか?
近隣住人によれば、神に認められた組織を、愚弄した為、神隠しにあったのだと言って、研究所は崇拝されるようになっているみたいだ・・・

そして・・・その数ヵ月後・・・
研究所の近くに、全寮制の高校が建てられた・・・
そして・・・美貴もサイボーグへと改造され、その高校でメイとクレナイの3体で、新入生を次々にサイボーグへと改造している・・・


続く・・・・かも?

クリスマスプレゼントの裏にあるもの・・・(3)

母親の怪しい笑みを見て、ふと、お父さんの顔が頭をよぎって思い出し、内緒で調べていた事との線が繋がった・・・
「う・・・も、もしかして・・・う・・・・・」
ドサッ!!
そのまま倒れて、寝てしまった・・・
「ふふふ・・・知らなくて良い事を知ろうとするから・・・・本当なら・・・もう少しの間、人間でいられたのに・・・・フフフ・・・パパみたいに可愛い子にしてあげるわね!今回は、プロトタイプじゃないから・・・ね・・・」
何かを言っていたけどはっきりと聞こえなかった・・・・

呪術台に載せられ、身体に色々なチューブを付けられ・・・
改造手術が開始される・・・
「フフフ・・・開始するわね!サポートプログラム・・・」
「ハイ・・・」
「い~い!まず、腕と足を切断して、中身を入れ替えるわ!そして・・・胴体と脳を同時に・・・記憶の方は目を覚ましてから入れ替えるから・・・・」
「ハイ・・・カシコマリマシタ・・・」
「フフフ・・・・」
「シツモンシテモ、イイデショウカ・・・・」
「ええ・・・」
「ナゼ?アノトキト、オナジヨウニ、メヲサマシタアトニ、キオクヲ・・・イレカエルノデショウカ?」
「フフフ・・・それはねぇ~・・・・ただの趣味よ!サイボーグの身体になっても恐怖を覚え、怖がる顔を見たいのよ・・・それに・・・恐怖しながらの方が、より確実にインストールできるのよ!!」
「・・・・ワカリマシタ・・・」
[フフフ・・・貴女の様にね・・・フフフ]
と小声で呟いた・・・
その声に反応したサポートプログラムが
「・・・・・リカイ・・・フノウ・・・デス・・・セツメイヲ・・・」
「良いのよ・・・理解しなくても・・・フフフ・・・・改造手術の事だけに専念して!」
「ハイ・・・カシコマリマシタ・・・・デハ・・・カイシシマス・・・・」
ギィィィ~~~~~ン!!
大きな電気ノコが、固定してある手足を切断していく・・・
しかし、手術台に固定された時、付けられた点滴から色々なクスリが体内に入れられたらしく、出血は全く無い・・・

キュイ~ン・・・・!!
キュイ~ン・・・・・

キュイ~ンキュイ~ン・・・
ジジジジジ・・・
ジジジジジ・・・・
キュイ~ン・・・キュイ~ン・・・
ウィ~ン・・・ウィ~ン・・・・

腰の部分と胸の部分に分けられた胴体がアームに持ち上げられ、組み立てられる・・・
「ドウタイブブンノキカイカ・・・カンリョウシマシタ・・・」
「そう・・・頭部の方はどうなってるのかしら?」
「ハイ・・・ノウヲ、キカイカシ・・・アトハ、カメラアイノ・・・ピントチョウセイヲ、スルノミデス・・・」
「フフフ・・・なら・・・そろそろ良い頃ね・・・回路を接続するから、手術台におろして頂戴!!」
「ハイ・・・カシコマリマシタ・・・」
ウィ~ン・・・ウィ~ン・・・・
ウィ~ン・・・ウィ~ン・・・・
キュイ~ンキュイ~ン・・・
ジジジジジ・・・
ジジジジジ・・・・
キュイ~ン・・・キュイ~ン・・・
「フフフ・・・これで良いわ・・・」
機械化された頭と胴体を接続し、メイン回路の電源をONにした
(う、うるさいな~・・・・・・こ、ここは・・・・どこ・・・・?色んな機械が・・・あれ?持ち上げられている?あれ?手が・・・足が・・・動かない・・・あれ?あれ?身体が動かない・・・あれ?目の前に訳の変わらない文字が沢山・・・)
「ふふふ・・・調子はどうかしら?」
お母さんの声が横からし、声のする方向に首を向けようとしたが、動かない・・・
視線だけでもと思い、目を動かしても・・・動かない・・・
それどころか、目の前にある機械だらけの景色にアルファベットの文字が沢山スクロール状に流れていく・・・
声を出すが、全く出ない・・・
「あらあら・・・ごめんなさい・・・まだ、声帯機能の調整が出来ていないのよ・・・」
(声帯機能?調整?何言ってるんだ?)
「こうすれば、一応話している事になるかしらね?」
そう言い、頭から出ているコードのカプラーを大きな機械に差し込んだ!!
「ア・・・ア・・・アレ・・・・?コ、コエガ・・・アレ・・・?クチカラ、デテナイ?」
少しして、口は動かなくても、頭の中で話した事が、口からではなく、壁に掛けてあるスピーカーから声が出ていた・・・
「エッ?ド、ドウシテ・・・?エッ?ナ、ナンデ・・・?アレ・・・?ソ、ソレニ・・・コエガ・・・オカシイ・・・ナ、ナンデ・・・?」
「喜びなさい・・・これで・・・あなたの思いが叶うわよ!ほら、見なさい!この身体・・・」
そう言い、天井にある鏡の電源が入り、身体を映した・・・
「エッ?ウ、ウソ・・・ウソダロ・・・?ナ、ナニ・・・コ、コレ・・・?コ、コレガ・・・ボ、ボク?ソ、ソンナ・・・エッ?」
「あらあら~?お気に召さなかったかしら~?折角喜んでくれると思って、サイボーグにしてあげたのに~・・・」
「ナンデ・・・?ナンデ・・・?コンナンジャ~・・・コンナンジャ~・・・・イヤダイヤダ・・・・」
「ふふふ・・・後は、この装置を入れれば、完璧になれるわ・・・サイボーグになれた事を嬉しく思えるようになれるわ!」
と、パソコンのメモリーみたいな物を見せて・・・
「それに・・・本当は・・・お母さんの助手になりたかったんでしょ?ふふふ・・・立派な助手にしてあげるわ!!少しの間・・・我慢しなさいね!」
カメラのメインスイッチを切られ、強制終了させられた・・・

続く・・・

クリスマスプレゼントの裏にあるもの・・・(2)

土曜日の夜に、お母さんが帰って来た・・・
「ねぇ!お母さん!今度のクリスマス・・・帰ってこれるよね!」
と・・・妹が言う・・・
「ええ・・・大丈夫よ!!ちゃ~んと・・・美貴ちゃんのプレゼントは考えているわよ~」
妹に話すお母さん・・・
(どうしたんだろう・・・何だかいつものお母さんじゃない様な・・・?)
と不思議に思うが・・・
「ホント~!!わ~い!お姉ちゃん、お姉ちゃん!!」
と訳の分からない事を言って、喜んでいる妹・・・
「ねぇ・・・お母さん・・・?僕の分も・・・あるよね?」
お母さんにプレゼントを催促するように聞くと・・・
「ふふふ・・・ちゃ~んと用意しているわよ・・・」
「ほんと!!」
「ええ・・・」
少し嬉しくなって・・・
「何を用意したの?」
「ふふふ・・・紅一は・・・確か~?駆け足が早くなりたいのと、今よりも勉強が出来るようになりたいって言ってたわよね?」
「うん!そうだよ!」
「ふふふ・・・それをかなえられる物用意したから・・・」
〔今度一緒に見に行きましょうね!〕
と美貴に聞こえない様に耳元で話した
〔う、うん・・・・〕
〔お兄ちゃんには特別!・・・クリスマス当日では無くて・・・少し前にプレゼントしてあげるわ!〕
〔えっ?な、なんで?・・・?〕
不思議がる紅一だった・・・
この事が、紅一にとって最後のプレゼントになるとは思いもよらなかったのだろう・・・
〔あ!!でも、美貴ちゃんには内緒よ!〕
〔う、うん・・・・わ、分かった・・・・〕
少し恐怖を覚えながらも、返事をした・・・
・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
で、クリスマスの二日前の日・・・
「あれ?どうしたの?お母さん・・・今日は帰ってくる日じゃないよね?」
「ええ・・・でも・・・今日は帰ってこられたのよ・・・明日の準備も出来たし・・・それに・・・・ふふふ・・・」
僕をチラットみて、微笑むお母さん・・・
「?????」
(どうしたんだろう・・・?)
「紅一・・・明日・・・一緒に会社に行こうかしらね?」
「えっ?ぼ、僕だけ・・・?」
「ええ・・・」
「ずるい~ずるい~!!お兄ちゃんだけ行くの・・・ずるい~ずるい~・・・私も行く~!!」
と駄々をこねると・・・
「ふふふ・・・美貴ちゃん・・・ゴメンね~会社の方針で、一人しか連れて行けないのよ・・・今度、また一緒に行きましょうね!」
と笑顔で言い聞かせる・・・
「う~~~~・・・う・・・ん・・・わかった・・・」
少しすねながらも、納得する妹の美貴だった・・・

お母さんの車で、研究所まで行き、中に入る・・・
思っていたより、人が少なく、義足や義手の様な物が多く展示してあった・・・
義手、義足というか、ロボットの手や足みたいと思うのは自分だけなのだろうか・・・?
「さっ、着いたわよ!ここがお母さんの部屋よ!!」
「ふ~ん~・・・話には聞いてたけど・・・凄い施設だよね~!!しかも・・・所長室って・・・・この研究所で一番偉いんでしょ~」
「くすくす・・・まぁ~ね~・・・・さっさ・・・入って入って!!」
「う、うん・・・・」
研究所に一緒に行き、所長室に入る・・・
「ねぇ~何食べる~?飲み物は、そこにあるのも適当にね!」
「あ、ありがとう!」
お菓子やジュースを出され、それを手にし、食べる・・・
「あ、あれ???な、何でだろう・・・・?何だか・・・急に眠気が・・・・」
「どうしたの?紅一?」
「う、うん・・・何だか急に眠くなって・・・・」
「クスクス・・・そう・・・眠くねぇ~フフフ・・・少し休むと良いわよ~!」
そのまま眠くなって・・・
「ベットがあるから、そのこで寝てもいいわよ・・・」
と言われ・・・
「うん・・・少し・・・寝るよ・・・」
と、ベットに寝転がり、少し仮眠をとろうとしたが・・・

続く・・・

クリスマスプレゼントの裏にあるもの・・・(1)

普通、家族と言えば、お父さんに、お母さん・・・そして、自分に兄弟姉妹・・・
でも、僕の家族は、お母さんと、僕(紅一)と妹(貴美)の3人に・・・
そう・・・僕のお父さんはいません・・・
何故か分かりませんが、クリスマスの週の日にお母さんと街へ買い物に行って、はぐれてしまったらしく、もう3年も帰ってきません・・・
(何で大の大人がはぐれたのか・・・それを調べようとすると、なぜがお母さんは物凄い顔をして激怒します・・・何でだろう・・・)
お父さんが帰ってこなくなった、数日が経った、クリスマスの日、誰からか知らないけど、クリスマスプレゼントとしてサポートサイボーグが家にやって来た・・・
だから、今、僕達の家族は正式に言えば、3人と1体のサイボーグが・・・
お母さんの仕事は、ロボット工学とかなんとやらと言って、その技術を使って義足や義手を研究開発している会社の研究部門の所長をやっています・・・
なので、毎日会社で寝泊りしていて、休みの日しか家に帰ってきません・・・
お母さんの変わりは、このサポートサイボーグのメイが全てやってくれます・・・
なので、お母さんがいなくても、サポートサイボーグのメイがいるから寂しくありません・・・
それどころか、何だか初めて会った時から親近感と言うか、昔から知っていたかの様に思いました・・・
(普通、母親の仕事をメイに全てとられたりして、子供がなんとも思っていないとなれば、嫉妬すると思うんだけど・・・)
メイの仕事は、朝早くから起きて食事の支度から始まって、準備が出来たら僕達を起こしに来る・・・

コンコン!!

「コウイチサン・・・ミキサン・・・アサデス・・・ショクジノ、ジュンビガデキマシタヨ・・・ハヤクオキテ・・・オショクジヲ、トッテクダサイ・・・・イエヲシュッパツスルマデ・・・・ノコリ・・・ゴセンニヒャクロクジュウイチビョウデス・・・」
「う、ううう~・・・も、もう朝~・・・・」
目を擦りながら起き上がる紅一・・・
「ふはぁぁぁ~・・・・ま、まだ・・・ね、眠いよ~」
起きて、口の前に手をやって大きなあくびをし、また寝ようとする美貴・・・
「ニドネハイケマセン・・・チコクノゲンインデス・・・ソレニ・・・チョウショクノジカンガナクナリマス・・・・ニドネシテ、チコクスルヨウデシタラ・・・オカアサマニホウコクシマス・・・」
「ううう~~~~わかったわよ~・・・起きるわよ~イジワル~!!」
「ソウ、プログラクサレテイルノデ・・・・シカタアリマセン・・・」
「ソレニ・・・コンナコトシテイタタメ・・・アト、ノコリ・・・ヨンセン、ハッピャク、ニジュウ、サンビョウ・・・ニナリマシタ・・・」
「うっ・・・・わ、分かったから・・・着替えていくわ!!」
「ハイ・・・カシコマリマシタ・・・」

ダイニングに行くと、メイが朝食をテーブルに並べて待っている
「おはよう!メイ!!」
「オハヨオゴザイマス・・・コウイチサマ・・・」
「も~いつも言っているじゃん!紅一でいいって!」
「ハイ・・・デスガ・・・プログラムノ、ヘンコウガ、デキマセン・・・」
「ふ~ん~・・・お母さんが帰ってきたら変えてもらうように言っておくよ!!」
「イイエ・・・ソレハ、デキナイト・・・オモイマス・・・」
「えっ?なんで?」
「ハイ・・・コノプログラムハ・・・オカアサマガセッテイシタモノ・・・ニンゲンニ・・・ツカエル・・・サイボーグノタメ・・・ヒトニハ・・・ケイイヲト・・・」
「ん~~~~・・・時々思うけど、お母さんって、何だか訳が分からない事するよな~」
「おはよ~!メイにお兄ちゃん!」
「おはよう!遅いぞ~!」
「オハヨウゴザイマス・・・・ミキサマ・・・」
「う~・・・仕方ないでしょ~!!乙女には朝、必要な時間が沢山必要なんだから~」
「ソウデスヨ・・・イロイロスルコトガアルノデ・・・ワカテ、アゲナイト、イケマセンヨ・・・」
「うんうん!そうよ~!!」
「タダ・・・モウスコシハヤクオキレバ・・・イイコトデスガ・・・」
「うっ!!そ、それは言わないでよ~!!」
「はっはっはっはっは~・・・・」
和気藹々と明るい朝食の時間・・・
そして、二人とも朝食を済ませ、学校に出かける・・・

 朝食の後片付けをした後、
掃除に洗濯・・・
そして、買い物・・・
夕食の準備をしたところで、
仮充電・・・
大体、帰ってくると、充電用の椅子に腰をかけて、充電とプログラムチェックをしている
「オカエリナサイマセ・・・モウシバラクオマチクダサイ・・・」
「うん!良いよ!」
「ピッピ!!ジュウデンカンリョウシマシタ!」
「ユウショクヲ、ツクリマスノデ、シバラクノアイダオマチクダサイ・・・ソノアイダニ・・・キョウノジュキョウノフクシュウト、ショクダイヲ・・・アトデカクニンシマス・・・」
「う・・・わ、分かった・・・」
「あれ?そう言えば・・・美貴は?」
「ハイ・・・オヘヤデ・・・ベンキョウチュウデス・・・」
「は、はははは~・・・・め、珍しいな~」
「ホンジツ、ノショウテストノ、テンスウガ、ワルカッタノデ・・・オカアサマニホウコクシタトコロ・・・ミキサマノケイタイデンワニ、オカアサマカラ、デンワガアリ・・・ソノゴ・・・スグニ・・・オヘヤニイキマシタ・・・ノチホド・・・ワタクシガ・・・カクニンスルヨウニ・・・トモ、イワレテイマス・・・・」
「あ・・・・ははははは~・・・そ、それでか~・・・・」
「?????ナゼデショウカ?リカイ・・・フノウデス・・・」
「多分・・・出来ないと思うよ!ああ見えて、うちのお母さん・・・物凄く怖いんだから~・・・」
「・・・・・エラー・・・・」
「良いよ・・・じゃあ・・・部屋に行くよ!!」
「ハイ・・・・」

夕食の準備が出来、朝のようにメイが呼びに来る・・・と言うか、各部屋に設置されているインターホンを接続し呼ぶのだけど・・・
夕食を済ませ、
確認テストをし・・・
涙目で、頭をかきながら必死に勉強机に向かっている美貴・・・
何だかんだで時間が過ぎ、就寝・・・・

続く・・・
プロフィール

0たか0

Author:0たか0
注意R-18です。
鏡(IF)の世界のお話へようこそ!
管理人の0たか0です。
ここでは、お気に入りの同人作品やサイトの紹介、
またまた、それに感化させられて自分自身で書いた小説を載せています。

(注意)このブログは成人向けの内容が入っていますので、
18歳未満の方や、内容に不快感をお持ちの方は、
もうし訳ありませんが、ご遠慮させていただいています。

リンクフリーです!

感想や何か話があると言う方は、掲示板の方に記載してください。

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