「う・・・うそ・・・そ、そんなのって・・・なっ・・・なんで・・・なんでなのよ・・・」
雅憲を助けようとして、捕まってしまった・・・しかしその助けようとした雅憲が今目の前に立って・・・
「ふふふ・・・だから言ったじゃない・・・あたしは生まれ変わったって・・・うふふ・・・記憶の悪い子ね~・・・」
ガチャッ!!
「ふふふ・・・どうかしら・・・私の技術・・・いいえ・・・力・・・分かっていただけたでしょうか・・・?」
また、誰かが入ってきて、訳の分からない事を言い始める・・・
「なっ・・・何が技術・・・何が力よ・・・こんな技術・・・こんな事・・・人権侵害余よ!!早く元に・・・」
固定されている器具をもがいて取ろうと必死に身体を揺するが何ともならない・・・
先程入ってきた女性に強く言い返す。
「ふふふ・・・残念ね~・・・分かって頂けなかったかしら~・・・・ふふふ・・じゃ~仕方ないわね・・・」
カツカツカツ・・・
また、目の前に歩いてくる・・・
「あっ・・・お・・・おま・・・え・・」
そこにいたのは、雅憲と仲間を女人化させた伊集院が立ていた。
「ふふふ・・・お久しぶりね・・・そう・・。伊集院よ・・・」
微笑んで話してはいるが、目は笑ってはいなかった。
「クッ・・・何で・・・こんな事を・・・」
言葉だけで必死に抵抗する河西弁護士、
「ふふふ・・・貴女が知る事なんて無いわ・・・・理解できないでしょうね~・・・頭の固い弁護士さんでは・・・ふふふ・・・」
「そ・・・そんな事・・・で、でも・・・こんな事して・・・ただでは・・・」
「ただでは済まないって?・・・・そうかしら~?」
「そ、そうよ・・・あたしが見つからなければ・・・きっと警察だって・・・それにこの事実を知れば・・・人権侵害で・・・」
自分が行方不明になったら警察が動いてくれるだろうと思って少し脅しをかけてみたが・・・
「ふふふ・・・警察が何をしてくれるのかしら・・・・ふふふ・・・貴女が一番知っているんじゃなくって・・・」
今まで、調べて来た中でも伊集院の息がかかった議員等を知っている為、警察内にもいるのではないかと伊集院の返答で理解出来た・・・
「うっ・・・・そ、それ・・じゃ~・・・」
目の前が急に真っ暗になって、この先にあるのは絶望しかないようだった・・・
「他に何か・・・」
「・・・・こんな事・・・人権問題よ!!・・・そうよ!!人権問題よ!!人権問題で訴えて・・・」
どうしていいのか分からず、今こうして監禁されている事や、性別を変えられてしまった事を思い、お得意の人権問題で攻めようとしたが・・・
「も~・・・さっきから人権人権ってうっさいわね~・・・・」
少しイラついているのか、言葉遣いが荒くなってきた伊集院
「だって・・・そうでしょ・・・」
(ふふふ・・・この調子なら・・・)
「もういいわ・・・分かったわよ・・・」
微笑みながら諦めたかのような顔をした。
「えっ?・・・じゃあ・・・」
(ふふふ・・・これで、あたしは逃げられるかも・・・)
「ええ・・・彩、憲子・・・」
「はい・・・」
「はい・・・」
伊集院に言われ二人が同時に注射器に何か薬品を入れ固定してある腕にアルコールの付いた綿をこすり、クスクスと笑いながら打った。
「ふふふ・・・これで人権問題じゃ~無くなるわよ・・・」
「うふふ・・・・ほんと・・・可愛くしてあげるわね・・・」
(えっ?なに・・・何よ・・・いったい・・・何をするのよ・・・なに・・・そ、そんな目であたしを見ないでよ・・・・)
注射を打たれ、しばらくするとまた急に身体が熱くなって来た。
「ハーハーハー・・・」
額に冷や汗を掻き、肩で呼吸するのがやっとの事だった。
「さ~ぁ・・・行きましょうか」
憲子がそう言いうと、固定したあった拘束具を取り外して、彩と二人で肩をかついで、違う部屋に連れて行かれた・・・
「モゴモゴ・・・・モゴモゴ・・・・」
(えっ?・・・今度は何処に・・・何で言葉が出ないの・・・)
部屋に移動する最中も、服を着せられなかった為、すれ違うメイドや作業服を着た女性に哀れむような目で見られていた。それが一番辛かった。
「モゴモゴ・・・モゴモゴ・・・」
(嫌・・・・見ないで・・・嫌よ・・・そんな眼で、あたしを見ないでよ・・・)
「ふふふ・・・どうしたのかしら・・・もしかして・・・恥ずかしいとか・・・ふふふ・・・女として目覚めてきたのかしら・・・」
色々な言葉をかけられたが、体中が痺れ言い返す程の余裕が無かった。
ガチャッ!!ギ~イ~
「ミルダ~・・・持って来たよ~」
「ミルダ様・・・お持ちしました・・・」
彩と憲子がミルダに話しかける
「ふふっ・・・そう・・・じゃあ・・・あそこの台に載せて固定しておいて・・・」
「ええ・・・わかったわ!!」
「はい・・・かしこまりましたわ・・・」
そう言うと、また肩を担がれ部屋の隅にあった何かを飾る台の様な、机の様なステンレス台に載せられ四つんばいの状態で固定された・・・
「モゴモゴ・・・モゴモゴ・・・モゴモゴ・・・・」
(嫌!!・・・何をするのよ・・・嫌よ・・・なに・・・)
「ふふっ・・・じゃあ、始めるわね・・・」
(うっ・・・う~ん・・・ここは・・・どこ・・・あたしは・・・なんで・・・)
先程の事を思い出し、はっとなって目を開け起き上がろうとした。
ガシッ!!ギシッ!!ギシッ!!
(えっ?動かない・・・なんで?)
周りを見渡すと、ベットの様な椅子に寝かされ拘束されていた。
(あたし・・・捕まっちゃったのね・・・・)
「ふ~・・・・」
落ち着かせるために、一呼吸置いてもう一度回りを確認する。
(いったい何?・・・何なのよ~・・・ここは何処なのよ~・・・・何で、あたし・・・ここにいるのかしら・・・そっ、そう言えば~・・・)
辺りを見回し、ここが何処なのか確認したがまったく見当が付かなかった・・・そして何故ここにいるのか考えながらもがいていると・・・
ガチャッ!!ギ~イ~・・・
「は~ぁ~い」
部屋に入ってくるなり片手を振りながらこちらに寄ってくる彩だったが、河西弁護士には誰なのか分からなかった。
「貴女・・・誰・・・?あたしに何をする気なの?」
「ふふふ・・・・あれ~私の事覚えてないのかしら~?・・・ふふふ・・・ま~仕方ないか~・・・・寝ている間にちょっといじり回し過ぎちゃったみたいだし・・・ふふふ・・・そうだ!!ふふふ・・・良い物見せてあげる!!」
キュルキュルキュルキュルキュル・・・・カチャッ!!
そう言うと、部屋の隅に置いてあった大きな板状の物にカバーがかかった何かを、ベットの前に持ってきた。
「ふふふ・・・驚いちゃ~だ・め・よ・・・!!」
いたずらした子供のように微笑み鏡に被せたあったカバーを取ると、そこには裸になってベットに固定されている女性が映し出された。
「えっ・・・?」
最初何がなんだかさっぱり分からなかった。自分の前に服を着ていない女性がベットの様な椅子に縛られて・・・・一体誰なのか?
ガチャガチャ!!ガチャガチャ!!
身体を揺すって固定具を外そうとすると、前にいる女性も一緒に身体を揺すって音を立てる・・・
「えっ?う・・・うそ・・・嘘よね・・・こ、これって・・・」
何やら嫌な予感がし・・・恐る恐る確認をする為に、片目を瞑ったり口を開け閉めしてみると、前の女性も同じ様な行動を・・・
「うそ・・・・嘘よ・・・こんな事って・・・・」
目の前にあったのは、服を着ていない女性ではなく、体全部が映しだせる大きい鏡だった!!
「そ、そっ・・・そんな事・・・えっ?」
目の前にあるのが大きな鏡で、自分が映し出されている事には気が付いているが、今まで見た身体ではなく、性別までもが変わっている事に理解できずにパニックを起していた。
「そっ・・・そ、そんな~・・・こ、こ、これ・・・あ・た・・し・・・」
目の前に映し出されている全裸の女性が自分だと理解したくないが、確認すればするほど否定できなくなってしまった・・・
「う、う・・・そ・・・こ、こん・・な・の・・・うそ・・・よ・・・な、何で・・・あたしが・・・」
驚き何がなんだか理解できていないうちに、また誰かが部屋に入ってきた。
ガチャッ!!
「彩様~・・・準備が整いましたわ!!」
誰が入ってきたのか、顔を確認する事が出来なかったが、赤いヒールに白色のタイツ・・・
フリフリのミニスカートに・・・特別に作られたメイド服のような物を着ていた・・・
「ふ~ん~・・・そう・・・意外と早かったわね~・・・」
「はい・・・で・・・」
そう言い、先程入ってきたメイド?が彩の耳元でヒソヒソト何かを話している。
「えっ!!そうなの・・・ふふふ・・・ぷっ・・・あはははははははははは~・・・やっぱりかなり怒ってたんだ~・・・あ~あ~・・・かわいそ~・・・」
何を聞いたのか分からないが、大笑いをした後、こちらを向いて哀れむような視線で見つめられた・・・
「なっ・・・なによ~・・・そっ、そうだわ・・・このままでいいと思ってるのかしら・・・あたしがここにいるって事は、このままだと・・・」
事務所のパソコンに仕掛けてあるトラップの事を言おうとした時、
「ふふふ・・・トラップの事かしら?ふふっ・・・よく考えたじゃない・・・一日パソコンの電源を入れないと貴女が調べた情報をネット上に公表する様に出来ているんでしょ~?」
メイドがクスクスと笑いながら言う。
「えっ?なっ何で・・・そ、それを・・・」
と、メイドがヒールの足跡を立てながらゆっくりとベットの前に・・・そして顔を確認すると、
「!!!!!!!!!!!!!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あら~・・・そんなに驚いた顔をしなくてもいいじゃない~・・・毎日一緒に仕事していたじゃ~ないのよ~・・・」
そこには、髪の毛がセミロングになって、化粧もし、どこから見ても女性になっていた雅憲が立っていた。
今まで背後には誰もいなかったが、声が聞こえ振り向くと、そこには彩が立っていた。
「なっ・・・何が終わりよ!!こんなことして何を企んでるの!!雅憲にした事も、人権侵害よ!!出る所に出て・・・えっ?雅憲?あっ!・・・どこ・・・どこに行ったの・・・ねえ!貴女達でしょ?雅憲君をどこにやったの?ねえ!!」
雅憲の事を思い出し、どこに行ったのか確認しようとしたが、見渡す限りどこにもいなかった。そして、彩達に向きになって言い返そうとした瞬間、先程からの違和感が一層強くなり、急に身体が熱く、動悸が・・・
ドクッ!!
「うっ・・・・ぐっ・・・なっ・・・何よ・・・なに?」
「さ~ぁ?どうしたのかしら~?ふふふ・・・・あの子達だって貴女の手伝いをしなければ、こうにはならなかったでしょうに・・・」
隊員達が拘束した仲間3人を、近くまで連れてくる。そして、一人ずつ顔が確認できる様に、顔の部分の頭巾を破り捨てた。
ビリ、ビリビリ・・・ビィィィィーーーーー、ビィィィーーーーー
「えっ・・?・・・・まっ・・・ま・・・まさか・・・そっ・・・そんな~・・・」
よく見ると、以前の雅憲と同じ様に何かがおかしい・・・ここに来て隠れている最中に何かされてしまったのか?色々と考えたが
服の上からでも分かる胸の膨らみに髪の毛の長さまで・・・嫌がっている仕草はどこから見ても女性にしか見えなくなっていた・・・
「ふふふ・・・これからこの子達にも、最終調整をしてあげる・・・そして、ふふふ・・・」
「あっ!!・・・・いったい・・・・・あっ!!・・何を・・・・・最終調整って・・・あうっ!!・・なっ・・何よ!!」
先程から、苦しさの中に何とも言えない心地よい感覚がかすかに目覚めて、それが少しずつ苦しさより心地よい感覚が勝って・・・・
「ふふふ・・・そのうちに分かるわ・・・貴女も経験するから・・・あっ!!でも~貴女には特別なコースを考えてあげるわ・・・徹底的にね・・・」
恐怖なのか、それとも今までの異常なのか、体中が小刻みに震え始めた。何度も何度も落ち着かせ様とするが、考えれば考えるだけ混乱してくる。
(なっ・・・何よ・・・何よこれ・・・身体の震えが・・・震えが止まらない・・・いっ・・・嫌!!・・・嫌よ・・・こっ・・・怖い・・・怖いの・・・)
「ね~ぇ~♪所長~♪も~諦めましょよ~♪・・・そんな身体して・・・うふふ・・・頭はどうかしら無いけど、身体の悲鳴が聞こえてるわよ~♪」
と、どこからが聞きなれたような声が聞こえてきた。
(えっ?そっ、その声・・・もっ、もしかして・・・・・)
その声の方向に視線を向けると、そこには先程までとはまるで別人の雅憲が、いや雅憲なのか?分からない雰囲気の女性が立っていた。
「うっふふ・・・♪所長も抵抗せずに素直にしていれば良かったのに・・・」
(えっ?うっ、嘘!!嘘よね・・・こっ、これって・・・)
「おっ・・・お前・・・ま、まさか・・・雅憲・・・なの?」
この人物がいったい何者なのか?先程までの怖がっていた雅憲なのか?ただ、名前を聞くのが怖かったが、勝手に口が動いていた・・・
「ふふふ・・・・そ~よ~♪・・・でも~・・・・も~今は違うの・・・も~あたしは今までの雅憲じゃ~ないのよ・・・・うふふ・・・生まれ変わったの・・・そう、伊集院様の所でね・・・・うふふ・・・これで、やっと・・・」
女にされた事を嬉しそうに、所長に近づきながら話す雅憲だった憲子
「ふふふ・・・・気分はどうかしら憲子・・・」
怪しい笑みをし、完全に脳内女人化してしまった雅憲(憲子)に話しかける伊集院
「はい、も~最高ですわ!!伊集院様~♪」
「ふふふ、そ~ぉ・・・良かったわ~・・・・じゃあ、早く戻って完全な女になりましょ・・・・」
「はぁい~♪是非是非、早く女して欲しいですわ~♪」
既に女として落ちてしまった雅憲は、伊集院に女に改造してもらえる事を聞き嬉しそうにはしゃいでいる。
その様子を見て驚く河西弁護士が雅憲に聞こうとしたが・・・
「あっ・・・・あなた・・・・・うっ!!・・・どっ、ど・・あっん!!・・どう・・・・したの・・・・・な、何で・・・?」
今まで、気力で持ちこたえてきたが、ついに限界を超えてしまい、さらに激痛に変わって激しい快楽が脳内に走り、その場で絶頂してしまった。
「うぐ~う~・・・うっ!!・・あ、・うわ~ああああああ~・・・・・・・・」
仲間や雅憲にまで手にかけた伊集院を睨み続けるも、段々と意識が遠のいていく・・・
「・・・あたし達に・・・・な・・に・・を・・・・し・・・・・た・・・・・・・・・・・」
最後の力を振り絞って立ち上がろうとするも出来ず、反撃すら出来なかった。
ドサッ!!
昼に食べた弁当全てに女人化薬が入っていた事、また、あの弁当を食べ続け日に日に女人化していた事に、まったく気が付かないまま意識を失ってしまった。
(うふふ・・・これで所長もあたしと一緒ね!!でも~伊集院様に傷を付けたからどうなるのかしら~・・・もう普通の暮らしは出来ないって他の隊員が言ってたのを聞いたけど・・・)
「ふふふ・・・ミルダ!!この倒れている生き物も積み込んでおいて!!」
「Y E S S A !!」
敬礼をし、一瞬のうちに倒れている河西弁護士を大きな袋に詰め、車に乗せて、何もなかったかのように綺麗に証拠を消し去り、全員消えていった。
指定された、廃工場・・・
一人で来た振りをする河西弁護士、3名の仲間は隠れていた。だが既に伊集院には何をしようかは、お見通しだった。
(ふふふ・・・一人出来たみたいにしても、あの目線は・・・ほんとダメね・・・これからみっちり教育しないといけないわね・・・ふふふ・・・)
前から伊集院が歩いてくる。
資料を持った河西弁護士は伊集院に一部手渡し、残りは雅憲を元に戻してからと・・・
「ええ~・・・いいわよ~・・・じゃあ、ふふふ・・・行きなさい・・・」
冷たい表情で微笑み、雅憲の背中をポンと押して前に出す伊集院、
「よ~し~・・・もうすぐね・・・えっ?あれ?なんで・・・あたし・・えっ?なんで・・・あたしって・・・」
伊集院を捕まえ様としていた友人達に変化が現われ始めた。
体中が熱くなり、頭が割れそうに痛く・・・・
「ど、どうしたのよ・・・えっ?な、なによ・・・この胸・・・」
急激に膨らみ始める胸やお尻、もがき苦しんでいると・・・
ガサガサ・・・バサッ!!
後ろから頭から頭巾を被せられ、体にはロープのような物が・・・
(えっ?)
雅憲がおびえながら、ゆっくりと歩いてこっちに向かってくる、それと同時に河西弁護士が真ん中まで行き資料を置き雅憲を待つ。
(いいわよ~・・・憲子ちゃん・・・おびえながら、ふふふ・・・・)
雅憲の手を掴み資料も拾ってその場を離れ、待機している仲間に合図を送る。
「今よ!!」
しかし、何の反応も無かった
「えっ?どうしたのよ!!早く!!えっ?」
何度言っても反応が無い・・・
「・・・・ぷっ・・・ふふふ・・・ふふ・・・あはははははははは~・・・・」
お腹を押さえて、大声で笑う伊集院
「なっ・・・何がおかしいのよ?」
「何がおかしいですって?・・・ふふふ・・・」
そういうと、影から顔だけ頭巾から出され、ロープで縛られた仲間が出てきた。
「なっ・・・・なんで・・・・」
「ふふふ・・・貴女・・・頭悪いんじゃない~?」
「何ですって!!」
伊集院に馬鹿にされ頭に血が上り、怒る河西弁護士、しかし、どう見てもか弱い女性がヒステリックを起しているようにしか見えなかった。
「ふふふ・・・私に歯向かうなんて、いい度胸じゃない!!ま~その度胸だけは褒めてあげる・・・」
(ふふふ・・・ここまで生きの良い子だと結構、甚振って女人化しがいがありそうね~・・・ふふふ・・・少し、お仕置した後、実戦に投入してもいいかも知れないわね~・・・)
女人化後どの様に扱おうか考え、頭の中で姿を想像し微笑む伊集院
「歯向かう?何を?ただ、お前の悪事を許すことが出来ないだけよ・・・毎回国は何もしてくれなかった・・・だから国が出来なければあたし達だけでも・・・・・・」
「ふふふ・・・・貴女達で何が出来るって言うのかしら?それに・・・貴女のおかげでお友達までも・・・」
「くっ・・・なら、これはどう?」
背中に隠し持っていたスペツナズナイフを取り伊集院に向けて出し引き金を引いた。
シュッ!!
まさかこの様な武器を持っているとは思ってもいなかったらしく、対応に遅れる隊員達、伊集院も慌てて倒れこみ避けるが、ナイフの刃先が腕に辺り服に切れ込みが入った。
「ふふふ・・・やってくれるじゃないの・・・あ~あ・・・この服気に入っていたのに・・・・」
起き上がって、切り口を見ながら引きつった顔で話す伊集院だったが、なんだか様子がおかしい・・・
そう、服を掠めただけでなくナイフの刃先は、腕まで足しいていた。
薄っすらと赤い線が出始め、段々と血が流れてくる・・・
「あ~あ、折角、これから可愛がってあげようかと思ってたけど、私にここまでの事をしたからには、それ相当な罰を受けてもらわないといけないわね~」
(やっぱり、ちょっとしたお仕置きではダメね・・・ふふふ・・・良いわ・・・良いわよ~・・・貴女がそんなにお望みなら、徹底的に抵抗心を捻り潰してあげるわ・・・)
今までにない冷たい表情で笑う伊集院、その姿を見て、隊員達までもが緊張し始める。
「あ~あ、あんた、もう終わりね・・・・ま~仕方ないか~・・・ここまでやっちゃったんだから・・・」
皆が事務所に集まる。
「お~っす!!元気だっ・・・・あっ・・・や、やっぱり・・・おっ・・・お前・・・一体・・・」
河西弁護士を見るなり驚く友人達、それもそのはず、女人化薬の入った弁当を長期に渡り食べてしまった二人は本人の知らないところで女人化していて、この格好が普通だと認識していた。
「えっ?なに?何かおかしいのかしら?ふふふ・・・それよりも、この服ど~お?似合ってるでしょ~ふふふ・・・」
呆気に取られた友人の姿を見ても、お構い無しに嬉しそうにクルクルと回って服を見せている河西弁護士に驚いていたが、
(えっ?いったいどうなってるんだ・・・あの河西君まで・・・あ~・・・そういう事か~・・・自分も女装して相手を騙すんだな・・・彼は昔から何事にも相手の術中にかかって対処しなければって言ったからな~・・・)
(それにしても、今回は凄いな~・・・格好だけでなく仕草や話し方までも女性みたいで・・・本当に雅憲君と同じ様に女性になってしまったかのようだが・・・・やっぱり、雅憲君の為だけあって気合入ってるのだろうな~・・・)
河西弁護士の変化に仲間達は気が付いたが、以前からとんでもない行動をとって皆を驚かせていたので、これも作戦の内だと勘違いして何も指摘しなかった・・・
伊集院を捕まえる当日、事務所で集まり話し合う為、昼食にいつもの弁当屋に弁当を仲間の分も注文していた。
弁当屋の姿をした彩が来る。
「こんにちは~・・・お弁当の配達に来ました~」
「いつも、ありがとうございます・・・あっ・・・その机の上において置いて下さい・・・」
隣の部屋の休憩室にある机に指を刺してお願いする河西弁護士
「は~い・・・あそこの机に置いておきますね~」
事務所内をそれとなく見回し、他にいる仲間がどんな人物か確認する。
「じゃあ、これで失礼し、あっ!!そうだ・・・今日、特別におかずの盛り合わせをサービスで人数分付けておいたので、よろしければ・・・では、これで・・・」
サービスだと言って、おかずの盛り合わせを置いていった。
「また、サービスで?ここの弁当屋は凄いわね~・・・」
河西弁護士が一段と関心する。
食事の時間、仲間達と一緒に弁当を食べる。
弁当の話しで盛り上がる。
「自分の会社もここの弁当屋に変えようかな~」
「でしょ~・・・ここ本当にいいのよ~・・・どう~・・・ここに電話すれば・・・確かは初めの半月ぐらいはお試し期間と言って無料だと思うわ・・・」
「へ~ぇ・・・じゃあ、事務に言っておこうかな~・・・じゃあ、ちょっと電話してくるわ~・・・」
「ここがお弁当屋の電話番号よ・・・」
そう言い、弁当屋に貰った名刺を手渡した。
「おっ、ありがと~」
電話番号を確認して、弁当屋と会社に電話をしに部屋を出て行った。
女人化作用のある弁当だと言う事も知らずに・・・
食べ終わり、もう一度作戦を確認し、待ち合わせ場所に行った。
各友人達も、車に乗って目的地に行く道中に何か変な違和感を感じる様になった。
よく考えると、
(お腹の調子が悪いのかしら~・・・・ん~・・・そう言えば・・・よく考えて見ると、今日の昼食の弁当の味がおかしいかったわよね~)
だが、もう既に遅し・・・届けられた弁当は全員が全て食べてしまっていた。
しかも、今日に限って仲間の分まで注文していたとは・・・・
本人達が、この食事に入っている物が何だったか、知る時は、全ての決着が付いているが・・・・