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伊集院の逆鱗に触れた河西弁護士 (46) そんな事って・・・

(うっ・・・う~ん・・・ここは・・・どこ・・・あたしは・・・なんで・・・)

先程の事を思い出し、はっとなって目を開け起き上がろうとした。

ガシッ!!ギシッ!!ギシッ!!

(えっ?動かない・・・なんで?)

周りを見渡すと、ベットの様な椅子に寝かされ拘束されていた。

(あたし・・・捕まっちゃったのね・・・・)

「ふ~・・・・」

落ち着かせるために、一呼吸置いてもう一度回りを確認する。

(いったい何?・・・何なのよ~・・・ここは何処なのよ~・・・・何で、あたし・・・ここにいるのかしら・・・そっ、そう言えば~・・・)

辺りを見回し、ここが何処なのか確認したがまったく見当が付かなかった・・・そして何故ここにいるのか考えながらもがいていると・・・

ガチャッ!!ギ~イ~・・・

「は~ぁ~い」

部屋に入ってくるなり片手を振りながらこちらに寄ってくる彩だったが、河西弁護士には誰なのか分からなかった。

「貴女・・・誰・・・?あたしに何をする気なの?」

「ふふふ・・・・あれ~私の事覚えてないのかしら~?・・・ふふふ・・・ま~仕方ないか~・・・・寝ている間にちょっといじり回し過ぎちゃったみたいだし・・・ふふふ・・・そうだ!!ふふふ・・・良い物見せてあげる!!」

キュルキュルキュルキュルキュル・・・・カチャッ!!

そう言うと、部屋の隅に置いてあった大きな板状の物にカバーがかかった何かを、ベットの前に持ってきた。

「ふふふ・・・驚いちゃ~だ・め・よ・・・!!」

いたずらした子供のように微笑み鏡に被せたあったカバーを取ると、そこには裸になってベットに固定されている女性が映し出された。

「えっ・・・?」

最初何がなんだかさっぱり分からなかった。自分の前に服を着ていない女性がベットの様な椅子に縛られて・・・・一体誰なのか?

ガチャガチャ!!ガチャガチャ!!

身体を揺すって固定具を外そうとすると、前にいる女性も一緒に身体を揺すって音を立てる・・・

「えっ?う・・・うそ・・・嘘よね・・・こ、これって・・・」

何やら嫌な予感がし・・・恐る恐る確認をする為に、片目を瞑ったり口を開け閉めしてみると、前の女性も同じ様な行動を・・・

「うそ・・・・嘘よ・・・こんな事って・・・・」

目の前にあったのは、服を着ていない女性ではなく、体全部が映しだせる大きい鏡だった!!

「そ、そっ・・・そんな事・・・えっ?」

目の前にあるのが大きな鏡で、自分が映し出されている事には気が付いているが、今まで見た身体ではなく、性別までもが変わっている事に理解できずにパニックを起していた。

「そっ・・・そ、そんな~・・・こ、こ、これ・・・あ・た・・し・・・」

目の前に映し出されている全裸の女性が自分だと理解したくないが、確認すればするほど否定できなくなってしまった・・・

「う、う・・・そ・・・こ、こん・・な・の・・・うそ・・・よ・・・な、何で・・・あたしが・・・」

驚き何がなんだか理解できていないうちに、また誰かが部屋に入ってきた。

ガチャッ!!

「彩様~・・・準備が整いましたわ!!」

誰が入ってきたのか、顔を確認する事が出来なかったが、赤いヒールに白色のタイツ・・・
フリフリのミニスカートに・・・特別に作られたメイド服のような物を着ていた・・・

「ふ~ん~・・・そう・・・意外と早かったわね~・・・」

「はい・・・で・・・」

そう言い、先程入ってきたメイド?が彩の耳元でヒソヒソト何かを話している。

「えっ!!そうなの・・・ふふふ・・・ぷっ・・・あはははははははははは~・・・やっぱりかなり怒ってたんだ~・・・あ~あ~・・・かわいそ~・・・」

何を聞いたのか分からないが、大笑いをした後、こちらを向いて哀れむような視線で見つめられた・・・

「なっ・・・なによ~・・・そっ、そうだわ・・・このままでいいと思ってるのかしら・・・あたしがここにいるって事は、このままだと・・・」

事務所のパソコンに仕掛けてあるトラップの事を言おうとした時、

「ふふふ・・・トラップの事かしら?ふふっ・・・よく考えたじゃない・・・一日パソコンの電源を入れないと貴女が調べた情報をネット上に公表する様に出来ているんでしょ~?」

メイドがクスクスと笑いながら言う。

「えっ?なっ何で・・・そ、それを・・・」

と、メイドがヒールの足跡を立てながらゆっくりとベットの前に・・・そして顔を確認すると、

「!!!!!!!!!!!!!!」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

「あら~・・・そんなに驚いた顔をしなくてもいいじゃない~・・・毎日一緒に仕事していたじゃ~ないのよ~・・・」

そこには、髪の毛がセミロングになって、化粧もし、どこから見ても女性になっていた雅憲が立っていた。

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