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ジャーナリストの運命 (31) 手の中で踊る刀也

見つからない様に柱の陰に隠れながら逃げる刀也・・・
しかし、その様子は全て隠しカメラによって監視されていた・・・

「地下A棟のドアロック解除!」
「解除了解!」

監視の警備員が刀也の行く先々のドアのロックや、警備システムを解除している・・・
そんな事にも気がつかず、運が良いと思い逃げる刀也・・・

カツカツカツ・・・・カツカツカツ・・・・カツカツカツ・・・・

廊下を歩く度に足音が響く・・・

「こんなに歩きにくいとは思わなかったわ・・・」

ロングブーツのヒール部分を見て呟く刀也だった・・・

・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・

一方、警備室のモニタールームでは、その様子をモニターで見ている女性がいた・・・

「ふふふ・・・言った通りね・・・」

椅子に腰掛けている所長が冷たい表情で言う・・・

「はい・・・彼・・・いいえ・・・彼女は必ず助けを求め、ここから逃げますわ・・・」

自身ありげに言う女性・・・

「そう・・・でも・・・何故分かるのかしら?」

彼女の自身が伝わったのか、少し不思議そうな顔をして聞くと・・・

「くすくす!それはもう・・・あの子とは、長い付き合いですから・・・」

手の甲で、口を隠すようにして笑い楽しそうに言った・・・

「そう・・・でも、万が一って事もあるから・・・外に出たら捕まえて・・・」

横にいる部下に命令する所長・・・

「そんな事をする必要は、ありませんわ!!誰にも助けを求める事が出来ずに、彼女も必ず生まれ変わります・・・私と同じ様に・・・ふふふ・・・待っててね・・・刀也・・・私が、ここの施設で行っている事の素晴らしさ・・・教えてあげるから・・・ふふふ・・・貴女は実際に外に出て経験してきなさい・・・厳しさをね・・・」

この先どの様な事が起きるのか知っている表情で、刀也の逃げる様子を見て微笑している彼女だった・・・

続く

テーマ : 小説
ジャンル : アダルト

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