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ジャーナリストの運命 (4) 出発!!

「よいしょっと~・・・・」

階段の踊り場で荷物を降ろし休憩していると、

「おっ!!凄い荷物だな~!!」
「今回は、何日挑戦だ~?」
「今回も、調査と言って、マキさんと一緒についていくだけか~?
「お前・・・事務所の机・・・いらんだろ~・・・」
「あはははは~・・・・」

すれ違う同僚に冷やかしや、皮肉を言われ、笑うしかない刀也・・・

「ふぅ~・・・・も、持って来ました・・・」

額に汗をかきながら大きな荷物を二つ持って真樹夫のいる机の前まで来た。

「おっ!準備出来たみたいだな!!もう少し、待っててくれ・・・これをまとめてFAXして、後はメールを・・・」

数枚のレポートをFAXで送信し、パソコンのメールを確認している・・・

「よし!!これで大丈夫だ!!刀也・・・今回の張り込みは、長い期間になりそうだから・・・俺一人がメインでやるから・・・お前は、会社との連絡ががりになってくれ・・・」
「えっ?じ、自分もマキさんと一緒に仕事できると思っていたんですが・・・今回も・・・ですか?」
「ふっ・・・何言ってんだ!!今回の仕事はいつものと違ってかなり危険だと思っている・・・それに、今までは携帯で連絡をしていたが、今回は、盗聴の可能性もあるから、お前にその連絡係を頼みたいと思っていたんだが・・・」
「そ、そうだったんですか・・・つい・・・今回も・・・って思ってしまって・・・」
「雑用も仕事の内だ!!その雑用を文句言わずにやってきたから、今のお前がいるんだ!!これからは、俺の後輩ではなく、片腕として頼むぞ!!」
「はい!!」
「じゃあ・・・行くぞ!!」

そして、二人は公共交通機関を何度も乗り換え、近くの停留所に着いた・・・

「結構な距離ありますね~・・・何で、乗り継ぎしなくても行ける場所なのに、こんな面倒な事を・・・」

刀也が息を切らせながら、真樹夫に聞いた・・・

「それはな・・・もし万が一尾行されていた場合とか、もしターゲットとなる研究所の職員が同じ乗り物に乗っていたら・・・そういうことを考えると、こうやって細かく分けて乗り継いできた方が見つかりにくいんだ・・・逃げる時も同じで、足が付きにくいからな・・・」
「そ、そうなんですか~・・・」
「ああ・・・そろそろ暗くなる・・・今日は、そこの小屋で一晩を過ごすぞ!!」
「えっ?良いんですか~?勝手に使ったりして・・・」
「大丈夫だ!!今回この為にあの小屋の土地と小屋を購入しておいた・・・」
「こ、購入ですか・・・」
「ああ・・・休暇に立ち寄ったこの村が忘れられなくて、これから長期休暇がある時は、こちらで生活がしたいと役場に問い合わせたら、快く提供してくれたからな・・・」
「は、はぁ~・・・そ、そんな事までやられていたんですね・・・」
「ふっ・・・こう言う事が普通にれないと、希望している潜入捜査は、まだまだ出来ないな・・・」
「はい・・・今回の仕事で、少しでも真樹夫先輩に近づくように頑張りますよ・・・」
「ふっ・・・頼もしいな・・・じゃあ・・・行くぞ・・・」

そして、小屋に入って次の日の予定と、食事を・・・
薪に火をつけ、暖をとり、簡単な料理を作る・・・今回はマキさん特製の鍋料理・・・
そして最後に・・・
具が無くなった残ったスープに、冷えたご飯を入れて、少しふやかしたところで火を止め・・・数個の溶き卵をご飯全体に、溶き卵が覆うぐらい入れて、蓋をして数分蒸らす・・・すると!!トロトロ卵のおじやの出来上がり!!
これが物凄く身体が温まって美味しかった・・・

続く

テーマ : 小説
ジャンル : アダルト

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