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ある省庁の勘違い官僚 12 仕返し

次の日から、女性職員から異様な仕打ちを受けることになる・・・

「ねぇ~・・・あんた・・・何で・・・私達と同じ時間に来てんのよ!!」
「そうよ!」
「私達が来る前に来て、掃除をして、お茶くみの用意をして・・・」
「ねえ・・・聞いてんの?・・・」

紺色のブレザーにキュロットスカートをはき、黒のヒールを履いいた女人化した官僚が、脅えながら女性職員の仕打ちを受けている・・・

「クスクス・・・でも・・・よくもまぁ~・・・こんな格好して来れたわよね~・・・しかも・・女子更衣室に来るなんて・・・」
「ホント!何考えているんだか・・・・」

女性職員に囲まれ甚振られる彼女・・・

「で、でも・・・あ・・・あたし・・・こ、こうしないと・・・あ・・・あそこに・・・」

身体を震わせながら言い訳をするが・・・

「・・・・・・・・・・・・・」
「ねぇ~・・・みんな、聞いた~?」
「え?何が~?」
「さっき・・・コイツ・・・あたしって・・・・」
「そう言えば・・・そうね・・あたしって・・・」
「プッ!!こんな格好して・・・更衣室まで女性用に・・・そして・・・あたしって・・・プッ!ふはははははははは~~~~~」
「プププ・・・ほんと~・・・これで・・・性転換前は、女には人権はないとか言ってた煩い課長?嘘みたい・・・」
「ほんと~!!」
「でも、そう言うやつに限って、出勤時の電車も女性専用車両を使ってたりするんだよね~・・・」
「うっそ~・・・それは~・・・・」
「ねえ・・・そうなの?」

そう女性職員が聞くと・・・・

「え!あ・・・だ・・・だって・・・その・・・あ・・・・あたしは・・・あの・・・あの電車の乗らないと・・・・」

モジモジとして、はっきりと言わない彼女

「うわ~・・・図星だったんだ~・・・・」
「自分から女性と認めてるんだ~・・・・」

冷たい視線で見つめられる彼女・・・

「ち、違うの・・・だ、だって・・・あ、・・・あ、明日香様と・・・ま、・・・ま・・・真琴・・・様・・・・に・・・言われて・・・・」

今にも泣きそうな目をして言う彼女だが、

コンコン!!

「朝礼始めるぞ~!!」

と、男性職員が更衣室の戸をノックし言いに来た・・・

「ふふふ・・・もう・・・終わっちゃったんだ~・・・この時間楽しみにしてきたのに~・・・」
「そうよね~・・・でも・・・これから一日が始まるんだし・・・」
「ふふふ・・・そうよね~・・・でも・・・ホント、コイツ必要なの~?」
「そうね・・・もうコイツ・・・いらないから明日香さんに頼んで・・・例の場所に送ってもらおうよ!!」
「あ!それいいわね!あそこなら女の仕事・・・沢山あると思うし・・・」
「そうね!ここにいても、役に立たないし・・・」

女性職員達が彼女をチラチラと見ながらなにやら相談をしている・・・
彼女に聞こえるようにして・・・

「い、いや・・・あ・・・い・・・いや・・・こ、ここに・・・ここに、いさせて・・・いさせて下さい・・・な、何でも・・・しますから・・・」

ヘナヘナ~と崩れるように床にしゃがみこみ、女性職員に向かって頭を深く下げてお願いする・・・

「ふ~ん~・・・・そう・・・なんでも・・・ねぇ~・・・・・」
「でも・・昨日もそう言って・・・」
「あ!そうそう・・・昨日言ってたわよね~・・・何でもするからって・・・」
「でも・・・出来なかったんでしょ~?」
「クスクス・・・そうね・・・昨日の約束も守れない人はこの場所には必要ないわね・・・」

周りを囲んで、見下すような視線で彼女を見つめる女性職員達・・・

「あ・・・・お・・・・お願い・・・お願いだから・・・・」

必死で頼み込む彼女・・・

「お願い?・・・普通、人に頼む時って・・・そう言うのかしら~・・・ねぇ~・・・ふふふ・・・」

女性職員の中で中心的な女性に言われ、

「あ・・・お・おね・・・お願い・・・し・・・しま・・・す・・・」

正座して頭を床につけて、一応、お願いしている形をとるが、悔しくて拳を握る彼女・・・

「ふ~ん~・・・それが貴女の言うお願いなのね・・・そう・・・なら良いわ・・・今日はもう帰りなさい・・・いても迷惑だから・・・」

睨みつけながら女性職員が言うと、

「えっ?か、帰れって・・・で、でも・・・あ、あたし・・・・も、もう・・・あそこには・・・戻りたく・・・」

明日香の所に追い返さえれてしまうのかと思い、慌てて頭を上げて女性職員の顔を見る彼女

「ふふふ・・・返さないわよ・・・」

(ホッ・・・)

少しほっとした感じで、胸をなでおろすが・・・

「でも~・・・タダで帰れとは言わないわ・・・」
「えっ?じ、じゃあ・・・」
「ふふふ・・・出先機関の主張所に行って、これを渡してきてちょうだい・・・それと・・・ふふふ・・・貴女の自己紹介も忘れずにね・・・」
「そ、そんな・・・あ、あたしが・・・持って行かなくても・・・いつもなら取りに来させるのに・・・・」

官僚だったプライドがまだあるらしく、取りに来させようと・・・言ってしまった・・・

「ねえ・・・あんた・・・何言ってんの?立場・・・分かってるのかしら?・・・
「・・・・・・・・・・・・・・」
「返事は・・・・?・・・へ・ん・じ!!」

女性職員の刺さる様な冷たい視線に睨まれ

「・・・・・・・・・は、はい・・・・」

ブルブルっと身体を震わせて視線を床に向けて小さな声で返事をした・・・

「ふ~ん~・・・本当に分かったのかしら~・・・」
「・・・・は、はい・・・分かりました・・・も、持って行きます・・・・」
「ふふふ・・・そう・・・じゃあお願いね・・・明日は、ここに6時に来て用意しておくのよ!寒いからここの更衣室も温めておくのよ!いいわね!」
「え?ろ、6・・・時?・・・」

未だに立場を理解できていない彼女は、つい言い返してしまう・・・

「あら?6時じゃ~遅いみたいね・・・フフフ・・・だったら・・・これからは常に5時にここに来ていなさい・・・いいわね・・・クスクス・・・」
「は・・・・はい・・・」

もうこれ以上、反論はできないと感じた彼女は、今にも泣き出しそうに、目に涙を溜めて返事をした・・・

「ふふふ・・・じゃあね・・・」
「くすくす・・・きちんと挨拶してきなさい・・・くすくす・・・」
「連絡しておいてあげるからね・・・くすくす・・・」
「散々、虐めてきたあの子達にも、女になった貴女を見せてきなさいね・・・ふふふ・・・」
「土下座して誤っても、許してくれるかしらね?くすくす・・・」

更衣室から出ようとした時、女性職員達が聞こえるように言っていた・・・

「う、ううう・・・い、行って・・・・きます・・・・」

目に涙を溜めて、出張所に出かける彼女だった

続く

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