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この国の危機 (4)

「きゃっ!!」

発砲音を聞き、身体を震わせながら姉に抱きつく亜紀

「お、お姉ちゃん・・・」
「だ、大丈夫・・・大丈夫・・・大丈夫だから・・・」

亜紀を抱きしめ、自分自身にも言い聞かせるように言う

「で、でも・・・」

不安そうに姉を見つめる亜紀

「ここにいれば見つからないって・・・」
(そ、そう言えば・・・管理人さん・・・大丈夫かしら・・・警察に連絡するって行ったっきり帰ってこないし・・・も、もしかして・・・)

二人とも、恐怖で身体を震わし、手をぎゅっと握り締めている

「ちょっと、外の様子を見てみるわ」

少ししてから、勇気を振り絞って姉が外の様子を伺おうと、小窓の方に移動しようとした。

「や、やだよ・・・い、いかないでよ・・・こ、怖いよ・・・お、お姉ちゃん・・・離れないで!!」

今にも大きな声を出して泣きそうな顔で、手をきゅっと握り締め離そうとしない亜紀

「大丈夫・・・そこの小窓から外の様子を見るだけだから・・・」
「で、でも~・・・」
「・・・・分かったわ・・・じゃあ・・・一緒に移動しましょ」
「う、うん・・・それなら・・・いいよ・・・」

そう言い、一緒に壁側に設置してある小窓の方に移動していった・・・

ガラガラ・・・

少しばかり、小窓を開けて隠れながら外の様子を伺う・・・
パカパカと点滅している赤色等が見える・・・
赤色に染まる外の景色・・・
ゆっくりと確認すると、パトカーが赤色等を回し止っていた

「亜紀!!あれを見て!!私たち助かるわよ!!」

安心した表情で、パトカーが停車している方を指差し亜紀にも見せる

「お、お姉ちゃん!!あれ・・・」
「ええ・・・そうよ!!管理人さんが呼んでくれたのよ!!」

警察が来て助かったと安堵し、抱き合う二人



パトカーの中では・・・

先程の発砲音に驚き、がたがた振るえ頭を抱えこみ丸くなっている管理人がいた

「な、何なんだよ・・・さ、さっきの音は・・・ま、まさか・・・じゅ、銃声?」

パトカーの窓からチラリと外を確認すると・・・

「う・・・うそだ・・・そ、そんな・・・馬鹿な・・・事って・・・」

続く

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