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ジャーナリストの運命 (1) 突然の電話

登場人物

出版社の上司          真樹夫(まきお)
その部下で主人公        刀也(とうや)
研究所の工作員に誘拐された一人 晃(あきら)
その妹             瞳(ひとみ)
???             晃子(あきこ)
???             マキ
???             香多奈(かたな)



リリリ~ン♪~・・・リリリ~ン♪~
真夜中に携帯電話のベルが鳴り響いた・・・

(うっ!ううう~~~~誰だ~・・・こんな夜中に~・・・・)
布団の中で丸くなり、携帯電話を開き画面を見ると・・・
(ん? マキ(真樹夫のあだ名)さんからだ・・・なんでこんな時間に・・・)
そう思い、電話に出た・・・

「はい・・・ もしもし・・・どうしたんですか?こんな時間に・・・・」
寝ぼけながら理由を聞こうとしたが・・・

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

返事が無い・・・

「マキさん?マキさん?どうしたんですか・・・?」

「・・・・・・・・刀也(とうや)・・・・・今俺が扱っている事件・・・あれはもう忘れろ・・・」

「へ?・・・事件???・・・忘れろって・・・?」

「ああ・・・ここまで規模が大きいとは思わなかった・・・うかつだった・・・」

「規模が大きい?うかつ?いったい何言ってんですか?事件って・・・あの研究所の調査で・・・え~っと・・・・」

「やはり・・・俺の見込んだ通りだった・・・この研究所で人体実験は行なわれていた・・・そして・・・今その証拠を見つけた・・・だが・・・・・・・・」

「おい!いたぞ!!こっちだ!!」
「そこに隠れているのは分かっている!!早く出て来い!」

電話の向こうから誰かに追い詰められている様子が分かった・・・

「マキさん!!いったいどうしたんですか?もしかして・・・見つかった・・・?だ、大丈夫なんですか?」
その事を知り、一瞬で目が覚める刀也

「ああ・・・多分・・・今は・・・な・・・。刀也!!・・・これだけは忘れるな!この研究所には手をだすな!それに、俺がいなくなっても復讐をしようなんて無茶はするな!!いいな!!」

「え?手を出すな?いなくなる?復讐?な、何の事です?」
何の事か聞こうとしたが、電話の向こうからは・・・

「おい!見つけたぞ!手こすらせやがって・・・・・・・・・携帯で・・・・」
「ガチャッツ!!バシッ!!バシッ!!」
「プーッ、プーッ、プーッ、プーッ、プーッ、・・・・・・・・・・」

電話が壊されたのか?急に通話が途切れた・・・
その日から、マキさんの消息は、分からなくなってしまった・・・
マキさんは今、何処で何をしているのだろう・・・
どこかで生きている事を願って・・・

続く

テーマ : 小説
ジャンル : アダルト

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